ホーム > 高性能住宅の基礎講座 > 住宅工法のあれこれ

工法の表記の仕方には「構法」と「工法」があります。一般に「構法」は構造体の作り方で、「工法」はその他の部分の作り方によるものだろうと・・思われがちですが、厳密な使い分けはされていません。
国土交通省に問い合わせてみても、構造にかかわるもの以外は、特に申請するシステムもないので、国内にどんな「工法」があるかは把できないそうです。
と ころで、例えば「在来工法」という言葉がありますが皆さんはどんな家を想像しますか?木を使った瓦屋根やトタン屋根の古い和風の住宅を想像しませんか? 「在来工法」と呼ばれるものには、木造軸組もあれば鉄筋コンクリート造りも入るのですが、一般的には木造軸組工法がイコール在来工法と思われていることの 方が多いようです。
そこでわかりやすく表現するために、このHP上では構造体に係わる「こうほう」を「構法」と言い、室内環境の性能に係わる「こうほう」を「工法」と表現」することにします。
それでは構法にはどんな種類があるのでしょうか?

1・木造軸組構法 

柱、梁、小屋組によって構成する、日本独自に普及してきた軸組構法です。壁の筋かいが、地震や風など横から働く力に抵抗します。軸組構法としては、木造の 他コンクリート造もあります。工期は3~6ヶ月しかし、最近は基礎もパーツ化されて、プレカットという柱や梁などを工場で加工、最近では接合部分は金物を 使う金物工法があり、工期が短縮されて、施工性もよくなってきています。自由設計と増改築しやすい点では、最も人気の高い構法です。

2・枠組壁構法 

北米で発展した構法です。断面寸法が全部で6種類に規格化されている中、2×4インチの部材が最も多く使うことから、ツーバイフォー住宅と呼ばれます。他 に2×6インチを使えばツーバイシックス、2×8インチだとツーバイエイトと呼びます。幅が変わるだけで、構造が変わるわけではありません。
たて 材を2層分通して設けるバルーン構法と、1層ごとにたて材の間に床組み設けるプラッとフォーム構法があります。日本では後者を枠組み壁構法と呼んでいま す。構造材の種類も施工の工数も少なく、施工者によって差がでないため、早くて確実ということがあってユーザーからの人気もあります。

3・プレハブ構法

工場生産された部材やユニットを現地で組み立てて建設する住宅。木質系、鉄骨系、コンクリート系があります。木質系では木材に接着剤で合板を貼りつけ、断 熱材を充填したパネルを組み立てているのが主流です。枠組み壁構法と同じく、柱のない構造で自由な間取りも魅力です。工場生産パネルなので、乾燥による狂 いは少ないでしょう。

鉄骨系は工場で溶接、防錆をした鉄骨を柱や梁として利用して、軽量コンクリートパネルや木質パネルで床や外壁を構成します。木造軸組構法を鉄骨に置き換え たようなものです。コンクリート系は、壁、床、屋根をコンクリートパネルで形成するものです。現地で特殊セメントやボルトで固定、耐久性、耐震性、耐火性 優れ、気密性、遮音性も高いようです。

他に、住まいをいくつかのユニットに分けて、ユニットごと箱型の鉄骨フレームを作り、必要設備や生活機能まで組み込み、現地でユニットを積み重ねるユニット構法もあります。
いずれも、工期が短く、人でも少なくてすみ、工場生産により一定の水準が保てる共通点があります。

現 在、日本でつくられる家の基本は木造軸組構法、枠組壁構法、プレハブ構法に大別されるかと思います。「いや、他にもあるよ!」と思われた方もいるかもしれ ませんが、この3種類をベースにして少し変えていたり、1階はRCで2階は木造といった混構造になっていて、どんどん別の構法名あるいは工法名に置き換え られています。
構造体にかかわる以外の各業者の工夫は、特に届出も必要なく、確認申請で建設できます。そんため、業者対ユーザー向けの差別化として○○工法とか○○システム、○○ホームのようにどんどん名前がついています。
選択肢が多いことは嬉しいことですが一般ユーザーの選択眼が必要になってきます。